エンジニア全般

【2024年最新版】2023年に読んだ技術書おすすめ18冊

技術書2023

reisuta

Webエンジニア | 20代中盤 | 大学時代はGmailすら知らないIT音痴でプログラミングとは無縁の生活を送る → 独学でプログラミングを学ぶ → Web系受託開発企業にエンジニアとして就職 → Web系自社サービス企業に転職 | 実務未経験の頃からVimを愛好しており、仕事でもプライベートでも開発はVimとTmuxを使っているので、VSCodeに疎いのが最近の悩み。何だかんだでやっぱりRubyが好き。

本記事では、私が今年(2023年)に読んだ技術書の中で、
これは良かったなっていうやつを紹介します。

技術書は、星の数ほどあるので、
良いものを選ぶのは大変ですが、
良いものを見つけられれば、
それだけ学べることも多いので、
技術書のおすすめを知りたい方はぜひともご参考ください。

Table of Contents

プログラミング系

マスタリングLinuxシェルスクリプト

この本は、シェルスクリプトをもっと実践的に使うための、
基本的なことを様々解説しています。

基本的なシェルスクリプトの文法の解説から始まり、
awkや正規表現など、シェルに関連する様々なことについて、
広く解説しているので、このへんの技術が好きな人には、
面白い本だと思います。

シェルスクリプトを使う上で大事なことや、
ポイントなどを、コンパクトにまとめてくれている良書なので、
個人的には定期的に再読したい本です。

主に、自分のシェルスクリプトの理解度を試すバロメーターとしても
いいかもしれません。

本のレベルとしては、めちゃくちゃ高度というわけでもなく、
かといって初心者向けというわけでもないので、
標準といったところでしょうか。

個人的には、こちらの記事で紹介していた、
シェル・ワンライナー160本ノックの方が、
より応用的かと思ったので、
高度なシェルスクリプトを学びたい場合は、
こちらの本の方がいいかもしれません。

こんな方におすすめ

  • シェルスクリプトが好きな人
  • シェルスクリプトのパワーをもっと活かしたい人
  • シェルスクリプトに関連するawkや正規表現などについても知りたい人
参考【技術書マニア厳選】エンジニア必読、技術書おすすめ26選

エンジニアにおすすめの技術書 書籍学習は、エンジニアの嗜みみたいなところがありますが、 良書というものは、意外とそこまで多くもありません。 そこで本記事では「技術書マニアの筆者が厳選した技術書20選」 ...

続きを見る

1日1問、半年以内に習得 シェル・ワンライナー160本ノック Software Design plus

手を動かしながら学ぶTypeScript

これは、TypeScriptの本の中でも、
実際に何かを作るという作業に注力できるのは、
ただ文法を学ぶのではなく、実際に何かを作って学習したいという人に
おすすめの一冊です。

本も、やや薄めで、TypeScriptについてコンパクトにまとめられているので、
速攻で学習したい人には結構良いなと感じました。

本のレベル的には、まるっきりの初心者向けというわけではないですが、
めちゃくちゃ難しいわけでもなく、JavaScriptの学習経験が少しでもある方なら、
多分読み進められるかと思います。

TypeScriptを極めるってなると、この一冊だけでは足りませんが、
軽く概要をサクッと学びたいっていう場合は、
非常に効率的な本だと思うのでおすすめです。

ちなみに、TypeScriptについては、
私も記事や動画を挙げているので、
よろしければご参考ください。

TypeScriptプリミティブ型
参考【TypeScript基礎】プリミティブ型、基本的な型の種類について

TypeScriptの特徴は何と言っても、型にありますが、そんな型の中でも、中心的な役割を占める、プリミティブ型について、詳しく解説します。 文字ではなく、動画で観たい方は、下記をご参考ください。 h ...

続きを見る

こんな方におすすめ

  • 何かを作ってTypeScriptを学びたい人
  • 基本的なJavaScriptなら分かる人
  • 薄めの書籍でサクッと学びたい人

TypeScriptとReact/Next.jsで作る実践Webアプリケーション開発

この本は、タイトルの通り、TypeScript + Next.jsという、
モダン技術スタックでのアプリケーション開発をハンズオンで解説してくれる本です。

この技術スタックは、昨今では非常に良く使われているものかと思いますが、
その割にこの技術スタックでのハンズオン解説の書籍は意外と少ないので、
本書はそのジャンルの書籍として非常に有用だと思いました。

ただ、本のレベルとしてはやや中級向けで、
実践的な反面、解説があっさりしていたりする部分もあるので、
他の入門書とかでReactやTypeScriptの基本をおさえてから、
この本を読むと、かなり実践的な理解が得られると思うのでおすすめです。

こんな方におすすめ

  • Next.jsとTypeScriptというモダンフロントエンドの開発に興味がある人
  • CSSやコンポネント設計などについてある程度知識がある人

Vue3フロントエンド開発の教科書

この本は、タイトルの通り、
Vue3での開発に焦点をあてた本で、
Vue3の書籍はまだまだ少ないので、
非常に参考になりました。

そして、Vue3というやや応用的なトピックにもかかわらず、
非常に解説がわかりやすかったのも印象的で、
初心者でも無理なく読み進められる平易さだと思うので、
そもそもVue.js自体が初心者という方にもおすすめできる書籍です。

Vue.jsは2系と3系、options apiとcomposition api(script setup lang="ts"構成か否か)というように、
書き方のパターンが多すぎて、幾分かカオスになっているのは否めないですが、
この本は、今後主流になるであろう、vue3 composition api script setup lang="ts"構成での
解説になっているので、内容自体も実践的なので、
非常におすすめです。

実務でVue.jsを使う人は必読の一冊かと思います。

こんな方におすすめ

  • Vue3を学ぶがてらVue.jsの復習をしたい人
  • サクッとVue3を学びたい人

またVue3については、
私の方でも記事や動画をアップロードしているので、
よろしければご参考ください。

参考【Vue3/Docker環境構築】Vue.js概要と起動の仕組み

Vue3がリリースされ、Vue.jsは大きく変わりました。 本記事では、Vue.jsの中でも、この大きく変化したVu3に焦点を当てて解説します。 環境構築として、Dockerを使い、TypeScrip ...

続きを見る

新・明解C++入門

お、急にどうしたって感じの本と思われたかもしれませんが、
いきなりのC++です。

C++は、プログラミング言語の中でも、
Rustとかと同じぐらい高難易度で有名なので、
学習コストが高いことで有名なのですが、
この本は、そんなC++についてかなりわかりやすく解説しており、
非常に勉強になったのでおすすめします。

普段、Web系の言語ばかり使っていると、
気付けない点とかをC++とか勉強していると、
認識できるので、自分のインデックスを広げるために、
定期的に普段馴染みがない言語とかを学ぶのも、
良いアプローチだと思います。

その際、もしC++を勉強するのであれば、
この本はおすすめです。

ただ、ポインター以降の章は、
全体的に難易度が上がるので、
必要に応じて読み飛ばすとかでもいいかもしれません。

こんな方におすすめ

  • たまにはちょっと堅い言語も学びたいWeb系エンジニアの人
  • 普段同じような言語ばかりで刺激が欲しい人
  • ポインターとかを再学習したい人

シリコンバレーPythonプロフェッショナル大全

これは、Udemyでおなじみの酒井さんの書籍ですが、
さすがUdemy講師だけあって、めちゃくちゃわかりやすい解説だなと思いました。

基本的なPythonの文法はこの一冊で網羅できると思いますし、
わかりやすいので、特に初心者におすすめしたい一冊だなと思いました。

ただ、良くも悪くもやや初心者向けなので、
すでに実務でPythonをゴリゴリ使っているとか、
Pythonの基礎文法は習得済みでもっと深いことを知りたいという方には、
マッチしないかもしれません。

これからPythonを学ぼうと考えている方のはじめの一冊として、
ぜひともおすすめしたい本です。

こんな方におすすめ

  • これからPythonを学びたい人
  • オライリーとかよりわかりやすい書籍がいい人

アーキテクチャ・思想・作法・ノウハウ系

世界一流エンジニアの思考法

この本は、タイトルだけ見ると、
「自分で世界一流ってどんだけ自信過剰なんだ」って感じましたが、
違いました。

この著者の周りのエンジニアという切り口で、
この著者自体は、終始謙った感じの文章で非常に好感が持てました。

それでいて、エンジニアに大切なことは
しっかり教えてくれているので、
なんというか、良い意味で期待を裏切られました。

このような自己啓発系の本は、
大半が外れですが、これは当たりです。

読んで損はしません。

特に日本的な開発に対する、
著者の意見は個人的に同意できる部分がたくさんありました。

正直、私はここに書かれていることは、
ある意味当たり前じゃんとも思いましたが、
このあたり前のことを、例えばXとかで投稿すると、
それは違うと、所謂日本的な価値観で否定してくる人が
多かった経験があるので、
私個人としては、この価値観を変えてくれる本として期待しています。

こんな方におすすめ

  • 日本のソフトウェア開発の体制に違和感を感じる人
  • 一流エンジニアの思考を知りたい人

プロダクトマネージャーのしごと

この本は、発売されたばっかりのときは、
売り切れになって即入荷待ちになったりと、
非常に人気が高い本だったのを覚えているのですが、
タイトルの通り、プロダクトマネージャーについての実践的な心構えみたいなことが
書かれています。

技術書というよりは、全体的にビジネス書寄りではありますが、
プロダクトマネージャーに興味がある人にとっては、
ここまで詳細かつ実践的に書かれている本はあまりないと思うので、
必読の一冊かなと思いました。

技術志向が強めの方には、あまりマッチしないかもしれませんが、
技術だけでなく、長期的にプロダクトマネージャーなども視野に見据えている方には、
おすすめしたい本です。

こんな方におすすめ

  • プロダクトマネージャーに興味がある人全て
  • 開発だけでないプロダクトの成長などに興味がある人
  • マネジメントのキャリアを目指している人

エンジニアリング組織論への招待 不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング

この本は、エンジニアリングについて、
しっかりと定義し、そこから考察を深めていくタッチの本で、
ソフトウェア開発の不確実にどう向き合うかについて焦点を当てている本です。

哲学書とかみたいに、用語の定義を考えたりする人には、
結構ハマるテイストだなと感じていて、
「えそこから厳密に定義するの?」みたいな丁寧な記法になっていて、
非常に論理的でした。

それでいて、内容も組織のリファクタリングという身近な題材になっており、
エンジニアであれば一度は読んでおきたい良書だと思います。

特に組織マネジメントや、マネジメントに興味がある現役エンジニアや、
現役PMとかは必読といってもいいかもしれません。

エンジニアリングに関係ない記述も多少ありましたが、
それでも参考になります。

スクラム、アジャイルとウォーターフォールの違い、それぞれの状態、
アジャイルは、開発手法ではなく、チームの状態、アジャイルへの
誤解など、アジャイルの記述も多いのが特徴的でした。

最後の方では、マイクロサービスとモノリシックについても触れており、
全体的に、ビジネス書感もありますが、しっかりエンジニアリングの本であることに変わりはなく、
BizとDevの組織に思いをはせたいときに再読したいと私は思いました。

こんな方におすすめ

  • ソフトウェア開発が何なのか今一度考え直したい人
  • 組織マネジメントと開発、ソフトウェアのあり方を考えたい人
  • 全体的にエンジニアリングについてしっかり学びたい人

アジャイルサムライ 達人開発者への道

この本は、その名の通り、
アジャイル開発について詳細に解説している本です。

アジャイル開発は、立場や主張とかによって、
微妙に意味が変わったりして、
「結局アジャイルってなんだっけ?」ってなるのは、
あるあるだと思うので、
まずはこの本で、基本的なアジャイルのスタンダートを作ってから
他の類書を読んで、自分なりに「結局アジャイルってこういうことだよね」って
落とし所を見つける、とっかかりの本として非常におすすめです。

アジャイルサムライとあるぐらいなので、
アジャイルだけかと思いきや、テスト駆動開発とか、
ソフトウェアプロジェクト全般に通ずる、
時間、予算、品質、スコープを荒ぶる四天王と定義していたりと、
ソフトウェアプロジェクトの開発全般についての理解を深めたいときにも、
ぜひとも読みたい一冊です。

こんな方におすすめ

  • アジャイルについて勉強したい人
  • ソフトウェア開発全般について知識を深めたい人
  • このようなソフトウェア開発の流儀のような本をまだ読んだことがない人全て

エッセンシャルスクラム

シンプルに良書です。
仕事でスクラム開発をしている人、
スクラムを取り入れようと考えている人は、
一度は目を通してみることをおすすめします。

スクラムは、アジャイル開発の手法の一つですが、
意外とそれぞれの工程に目的や思想がはっきりしていて、
しっかりインプットしていないと、その威力を活かしきれないのは
あるあるですよね。

ただ、そうは言っても、結局スクラム開発ってどうしたらいいの?
ってなると思いますが、その疑問に答えてくれるのが
本書という感じです。

結構分厚いかつ、字も小さいので、
読了するのは大変ではありますが、
スクラムの力をしっかり発揮させようとなると、
本書は何度も読み返して実践していく価値があるように思えました。

まさに、エッセンシャルスクラムですね。

そのため、そこまで初心者向けの本でもないかもしれませんが、
個人的にはおすすめです。

こんな方におすすめ

  • スクラム開発に興味がある人、すでにスクラムを導入していてまだ本書を読んでいない全ての人
  • アジャイル開発に興味がある人
  • 組織マネジメントやチームの開発パフォーマンスなどに課題があると感じている人

GitLabに学ぶ世界最先端のリモート組織のつくりかた

昨今は、リモートワークの流れから、
オフィス回帰になってきたりと、
何かとリモートワークへの風当たりが強くなってきましたが、
この本は、そんな中リモートワークで生産性を高める組織について、
詳しく解説しています。

この本については、私自身非常に感銘を受けた一冊なので、
下記の記事や動画で詳細に解説しています。

フルリモート
参考【フルリモート vs 出社】エンジニアの働き方の理想を考える

コロナ禍などで、世間的に一気にリモートワークが浸透しましたが、最近ではまた出社回帰の企業が増えてきました。 特に巨大テック企業のGoogleやZoomなどが出社回帰したことは大きく話題になりましたし、 ...

続きを見る

私自身も、リモートワークの生産性自体については、
色々思うことがあったので、
上記の記事や動画で別途考察もしています。

 

フルリモートに肯定の人、
否定の人、問わず読んでもらいたい本です。

2024世界を変える100の技術

これは、正確にはビジネス書ではあるのですが、
個人的に結構面白かったのでご紹介します。

普通のビジネスマン向けの書籍なので、
日頃から様々な技術に触れているエンジニアからすると、
「おん?、世界を変える技術?お前非エンジニアだろ?」みたいな
抵抗感を感じる方もいるかもしれません(というか私がそうでした)

ただ、エンジニアといっても、
やはり自分の専門もあれば、
良く知らない分野ももちろんあるわけで、
特にこの本は、Web以外の先端技術にこういうものがあるんだっていうことを
知ることができたので、個人的には読んで良かったと思いました。

Web系のエンジニアというと、技術って言うと、
フレームワークだ、ライブラリだみたいな、
Githubのコードを想像してしまうと思いますが、
グリーンコンクリートみたいな、全く別分野の技術とかを
さらっと学べるので、エンジニアの最低限の嗜みとして
知っておきたい技術を拾えるので、
おすすめです。

なまじ技術職をやっていると、
逆に視野が狭くなってしまうこともあるかもしれないので、
こういうビジネス書であえて世間的な技術をキャッチアップするのも、
たまにはいいかもしれませんね。

こんな方におすすめ

  • 世間的に勢いがある技術を広く浅くキャッチアップしたい人
  • 現役エンジニアこそ読んだほうがいいかもしれない

モノリスからマイクロサービスへ

この本は、はっきり言って、
結構難しいです。

マイクロサービスというトピック自体高度ということも、
もちろんあるので、それが大きいかもしれません。

ただ、内容自体は、非常に実践的で、
そもそもマイクロサービスに本当にするべきなのかという、
問題意識を掘り下げていて、
何でもかんでもマイクロサービスにするデメリットなどについて、
厳しく批評しており、こうしたアーキテクチャ選定などに、
興味がある人にはとてもおすすめの本です。

ある程度、マイクロサービスとは何かということや、
マイクロサービスの問題点とかを軽く知っておいた方が、
本書を読み進めやすいかもしれません。

こんな方におすすめ

  • マイクロサービスに興味がある人
  • マイクロサービスには限界があると感じていて落とし所を模索している人
  • モノリスとマイクロサービスの違いが知りたい人

AWS・インフラ系

AWSではじめるインフラ構築入門 安全で堅牢な本番環境の作り方

この本は、これからAWSを本格的に学びたい人、
それも資格とかによる概念とかではなく、
ハンズオンで実際にAWSをどのようにして使っていくのかについての、
理解を深めたい人に特におすすめの本です。

AWSの本は、いくつか読みましたが、
個人的にはこの本が一番わかりやすいかつ、
網羅性もあり、しっかり実践的だったので、
非常に良書だと思います。

クラウドプラクティショナーのようなAWSの資格の勉強も
良いのですが、それだけだと、「結局AWSってどうやって使うの?」って感じに
なりがちかもしれません。

なので、実務でAWSを使う必要が出てきた人とかに、
特におすすめです。

私ももし、今からAWSについて一から学習するとしたら、
この本を選ぶと思います。

こんな方におすすめ

  • AWSをとにかく使えるようになりたい人
  • 理論よりも先にハンズオンしてみたい人
  • AWSの資格取得は面倒だと感じる人

基礎から学ぶサーバーレス開発

この本は、samやslsといったサーバーレスのフレームワークを使って、
lambdaなどのプログラムを実行する方法などについて解説してくれています。

AWSを使って、ここまで色々できるのかということを知ることができるので、
自分のインデックスを広げるという意味では良いかと思います。

一方で全体的に解説があっさりしており、肝心の部分は公式ドキュメントを
見て下さいという記述も多いため、ある程度プログラミング経験がある人向けかなと思いました。
また、ソースコードの詳しい解説も少なく、内容も割といろんなAWSサービスを
使うのでAWSについてもある程度知っている人向けの印象はありました。

ただ、サーバーレスの活用例(在宅勤務システムとか)や、
請求の失敗談など、筆者の体験にもとづくエピソードもあり、
より具体的な活用などを知ることができるので、
サーバーレスを本格的に使用する方は、読んでおいた方が良いと思います。

こんな方におすすめ

  • サーバーレスに興味がある人
  • AWSやプログラミングの基本的な知識がある人

Kubernetes on AWSアプリケーションエンジニア本番環境へ備える

この本は、その名の通り、Kubernetesの本なのですが、
副題にもあるようにインフラエンジニアというよりは、
アプリケーションエンジニア目線で書かれているのが特徴です。

また、Kubernetesのハンズオンをしていく中で、
いろいろなAWSサービスを使っていくので、
シンプルにAWSの勉強にもなります。

ただ、そもそもKubernetesが応用的なトピックということに加え、
複数のAWSサービスを色々使うため、書籍の内容的には、
あまり初心者向けではないかもしません。

また、監視やモニタリングといった、
実務の本番環境のインフラを想定した応用的な内容も扱っているため、
非常に実践的な反面、どうしても書籍のレベル感自体はそこそこ高いなという印象でした。
(特にこれらについての実務経験がないとピンとこない箇所も多いかもしれません)

普段AWSをあまり使わない方や、
Kubernetesに馴染みがない場合は、
他の易しめの書籍をやってから本書をやったほうがより理解度が上がると思います。

ただ、apiサーバー、フロントエンド、バッチアプリケーションなど、
アプリケーションエンジニアに身近なソフトウェアのデプロイ手法を学べるので、
個人的には良書だと思います。

ハンズオン自体は、そこまで多くもなく、
後半は解説がメインでしたが、
Kubernetesは料金的にも気軽にハンズオン出来るものでもないので、
これもある種ちょうどいい量かもしれません。

Kubernetesはある種、
Dockerの応用のような側面もあったりするので、
Dockerの基本的な使い方にまだ不安がある人は、
そちらを先に勉強した方が理解度が上がるかと思います。

Dockerについては、
私の方でも記事や動画をアップロードしているので、
よろしければご参考ください。

Dockerネットワーク
参考【Dockerネットワーク入門】DNSサーバーによるコンテナ名通信の仕組み

本記事では、Dockerのネットワークについて解説します。 Dockerのネットワークは、やや高度な話題なので、正直基礎と言えるか微妙ではありましたが、実務に入ると高確率で使うことが多いので、取り上げ ...

続きを見る

こんな方におすすめ

  • Kubernetesに興味がある人
  • 現役SREやインフラエンジニアの人、またはインフラに興味があるアプリケーションエンジニア
  • AWSの基本的な知識がある人
  • Dockerの基本的な知識がある人

Nginx実践入門

Nginxって、実務で使う可能性が非常に高い技術なのにもかかわらず、
意外と技術書で探すと専門書が多くありません。

Nginxは、個人的には公式ドキュメントが見やすいとは言い難いので、
本書のように改めて体系的にNginxを学習できるツールは貴重だと思います。

特に、Luaで設定をいじれるというのは、
初耳でこの本で初めて知りました。

他にも基本的なNginxの使い方や、
設定のパラメータなどについて詳しく解説しているので、
Nginxを使う機会がある方は読んでおいても損はないかと思います。

ちなみに、Nginxについては、
私も記事や動画を作成しているので、
よろしければご参考ください。

こんな方におすすめ

  • Nginxの設定に不安が残る人
  • 実務などでNginxに触れる機会がある人
Nginx基礎
参考【Nginx入門】Docker/NginxでのWebサーバー構築とSSL設定

Webサーバーに対する知識は、Webエンジニアの必須教養のはずですが、意外と実務で触れる機会は少なかったりします。 特にnginxなどは、慣れていないとかなり戸惑うと思いますし、苦手意識をいだきやすい ...

続きを見る

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

reisuta

Webエンジニア | 20代中盤 | 大学時代はGmailすら知らないIT音痴でプログラミングとは無縁の生活を送る → 独学でプログラミングを学ぶ → Web系受託開発企業にエンジニアとして就職 → Web系自社サービス企業に転職 | 実務未経験の頃からVimを愛好しており、仕事でもプライベートでも開発はVimとTmuxを使っているので、VSCodeに疎いのが最近の悩み。何だかんだでやっぱりRubyが好き。

おすすめ記事はこちら

Vim/Neovimプラグイン 1

プラグインをどれだけ入れるかは、その人の思想なども関係するので、一概にこれがいいというのはないかもしれません。 プラグインを全く入れない人もいれば、100個以上入れる人もいます。 ただそれでも、これだ ...

VimとNeovimの比較 2

本記事では、VimとNeovimの違いについて、解説します。 VimとNeovimの違いについては、普段頻繁にVimなどを使う方でなければ、正直、あまり気にしなくてもいいかなと思います。 ただ、Vim ...

Ruby変数やすべてがオブジェクトについて 3

本記事は、Rubyの基礎文法である、変数や真偽値、論理演算子に触れると同時に、「すべてがオブジェクト」というRubyの特徴的な思想についても解説します。 この思想は、Rubyの文法の根幹になっているの ...

4

エンジニアにおすすめの技術書 書籍学習は、エンジニアの嗜みみたいなところがありますが、 良書というものは、意外とそこまで多くもありません。 そこで本記事では「技術書マニアの筆者が厳選した技術書20選」 ...

5

エンジニアになるには? プログラミングは、専門性が高く自分一人で勉強するのが大変に感じることも多いですよね。 そこで本記事では「おすすめのプログラミングスクール5選」を特徴と、現役エンジニア目線で優れ ...

-エンジニア全般